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【協力隊の高畠トライアル】レクキャン ~落ち葉で遊ぶ&焼き芋編~

更新日:4月15日



こんにちは!高畠町地域おこし協力隊の

松原由侑(まつばらゆう)です。


高畠へやってきて、もうすぐ1年。


高畠という町のことを何も知らない私は、まずは町を知ることから!ということで、企業さんのPRも兼ねつつ、町で活躍する人たちに触れながら、仕事体験をして記事にしてきました。


仕事への想いも、その背景も、つくりだすものも、それぞれ。でも、この地を、高畠を選んで生きている。

それは意図したものではないかもしれない。

それでも、この場所で生業をつくり、生計を立てている。


各々の仕事を含めた暮らしを知り、町の一端を知り得た気はするけれど、この土地に馳せる想いというのは、やっぱりまだ今の私では推し量れないものがあるなあと思います。


まあ、まだまだここに住んで短いので、時間が必要なのかもしれませんね。


さてさて、仕事体験記は前回で終了となりましたが、これからの高畠トライアルでは、私自身が協力隊活動として主体的に行っていることについて取り上げていきたいと思います!

内容は変わっても、高畠でトライアルしていることに変わりはありません。


今回は、昨年10月から開催をしている「レクキャン」について記事にしていきます。



~レクキャンってなに?~


タイトルにもある「レクキャン」とは「レクリエーション」×「デイキャンプ」の略です。


豊かな自然の中で様々なレクリエーションを通して、今を夢中・無邪気に遊び、参加者と交流することを目的としたイベントです。


自然との距離の近さを保ち、一人一人がこの空間を自分ごととして生き、ただただ今を面白がって生きる。そうして人と人の距離はしぜんと近くなる…そういうことを意図してつくっている この企画。


内容としては、みんなで外遊びをやって、アウトドアなおやつを食べるという構成になっているので、そこからレクリエーションとキャンプの要素を掛け合わせたイベントだなあと思い、レクキャンという名称になりました。


どうしてこういう企画をするに至ったかについては深い背景があるのですが、それについてはまたの機会にお話しさせてください。


ではでは、さっそく企画を振り返っていきます。


~自然のエネルギーとつながる~


2024年10月28日 (土)。


高畠熱中小学校のグラウンドには10名ほど参加者が集まりました。

高畠熱中小学校に通われている生徒の皆さんと、授業に遊びに来てくださった白老熱中小学校の生徒さんが中心にご参加くださいました。


今日は『レクキャン ~落ち葉で遊ぶ&焼き芋編~』という名のイベント。

その名の通り、落ち葉を使ったいろんな遊びをやっていきます。

そして、遊び終えてから落ち葉で作った焼き芋を食べるという企画です。


「では早速、靴と靴下を脱いでいきましょう!」


私の一声に、もう?という声が参加者からは上がりましたが、

今回はアーシングといって、大地に素足や素手で直接触れてつながる、海外ではだいぶ前から注目されている健康法をやっていきます。

それに、外で芝生の上でとなれば、ちょっとでも長く自然と密着している方が絶対いいです。

私はそうしたい。というか、もはやそんなアーシングをやりたくて企画した部分もあります。


私も靴と靴下も脱いで…

うーん、芝生のモサモサ感が久しぶり、というか懐かしい…。

ひんやり冷たくて、どこかどっしりとした圧を感じるというか。

なんかやっぱり、大地って、いい。


全員裸足になり、さっそく円になって広がります。

あぐらをかいて簡単な瞑想から。呼吸に集中して、ゆ~っくり、お~きく呼吸。



少ししてから、そのまま地面に横になり、背中を地面にくっつけてそのまま深く呼吸を続けます。


土のにおい、風が肌にあたる感じ、鳥のさえずり、雲の動き…

自然の空気をたっぷり味わいながら、天地のエネルギーを感じていく。


普段何気なく見ているもの、素通りしてしまっている当たり前にあるもの、そういう、すぐそばにある自然に意識を向けて。しばらくの静寂を過ごします。


そのあとは立って、全身ストレッチ。

日常生活ですっかり縮んでしまった身体の筋肉を、ぐーっと右へ左へ伸ばします。


ふーー…。


一息ついて、これで企画に入る準備が整いました。

さっそく、レクリエーション、やっていきましょう!



~果たしてうまくできるのか⁉ 焼き芋づくり~


…と、その前に!

皆さん、何か忘れていませんか?

そうです、焼き芋です。最初にも書いた通り、今日は遊んで終わりではなく、お芋を食べるのです。遊び終わってから食べるためには、遊んでいる最中に作る必要があります。


イベント開始してすぐ、参加者の皆さんと一緒に芋を包む作業からはじめようと考えていたのですが、なかなか人が集まらなかったことと芋の多さから、イベント開始前にあらかじめ包んでおくことに。

参加者として早めに来てくれた、あつね君という熱中小学校に通ってくれている大学生にも手伝ってもらいながら、なんとか新聞紙とアルミホイルで包み終えました。


燃え盛る落ち葉の中に芋を突っ込み、火が落ち着いてきたら、あとはじんわり火を通していきます。


焼き芋しまーす、なんて声高らかに企画したものの、実は外で焼き芋なんて初めてする私(笑)

一応、YouTubeで作り方は確認しました。とはいえ、これで本当に焼き芋なんてできるんだろうか…。うーん、ちょっと心配。(←事前に練習しなよ…)


でもまあ、だめなら持ち帰って家で食べればいっか。(楽観していこう☆)




~秋の恵みでアーシング~


今日のメインコンテンツに入る前に、まずは足慣らし。

一列になって目を閉じて、目の前の人の肩を掴んだら、そのまま一歩、また一歩前へ。

もみ殻、稲わら、落ち葉、猫じゃらし、芝生、ススキ…まさに秋らしい植物を並べ、その上を目を閉じた状態で順番に歩いていきます。


「わ、なんか、ちくちくする。」

「なんだこれ。さっきのと違う。ちょっと痛いかも」

「あー、なんか柔らかい。ふわふわしてる」


進むごとに変わっていく感触に、各々声を上げます。

目を閉じているので多少 怖さはあります。

しかし、普段に比べて入ってくる情報が少なくなることで、より感じることに意識が向き、足元への集中はもちろん、目の前の人の気配など、感覚を頼る力が養われていきます

ふみふみふみふみ…


歩き終えてから目を開けて、

「あー、これって猫じゃらしだったんだ!」

「ガサガサって、もみ殻かー」

「ススキ、もっと踏みたい」


物が何か判ってからも、ひとしきり踏むことを楽しんでいた皆さん。

何年、人によっては何十年ぶりに素足で土を踏んだといいます。

いろんな植物を踏んで、足の感覚が取り戻ってきたのではないでしょうか。


~次の一手はどこだ。体を張って、落ち葉ツイスター~


さあさあ、皆さん、お待ちかね。

今日のメイン、始まりますっ!


始まる直前まで詳細は秘密にして驚かせたいなあと、あえてブルーシートで隠していました一押し企画。


ブルーシートをめくると…

じゃじゃーん!

これまた秋の恵みをふんだんに使ったツイスターが出現。


落ち葉、芝生、もみ殻、稲わら。この4種類をマスにし、そのマスに合わせて独自に作ったルーレットを使い、手足を置いていきます。


左手落ち葉、右足芝生…

プレイヤーの2人は交互に指示を受け、手や足をマスに向かって動かします。


「いやあ、ちょっとそこは厳しいでしょ」


自分の今の態勢から考えると、指定されたマスに届くように体を動かすということが、ときには困難を極めていました。対戦相手の位置的に身体を動かしづらいこともあります。


そもそもツイスターは、普段はしない体の動きや態勢を取ります。加えて大人になって運動をする習慣があまりないと体の硬さも生じ、ちょっと変わった動きは一瞬でハードに。


ときには相手の動きに注意を払い、ときには体を交差して、どちらかがお手付きをするか倒れるまで試合を続けます。まさに、一対一のアツき戦いがここに。


芝生って言われてるのに稲わらを踏むとか、右手って言われてるのに左手を動かすとか、そういう、どっちがどっちかわからなくなってしまう判断ミスもときどき(笑)

それで脱落するというもったいない場面も。


皆さん、腰を悪くしないでくださいねー!



~ほくほく、焼き芋タイム~


一戦と言わずに何度も遊び、すっかり盛り上がりを見せているツイスター。

このまま放置しておいたら永遠に続いてしまいそうな様子(笑)


時刻は15時。おやつにしましょう。


皆さんに声を掛けつつ、芋の様子をチェック。

果たして芋は、ちゃんと焼き芋となっているのでしょうか?


芋を押してみると…お、柔らかい。包みを剥がして優しく割ると…中はすっかり火が通り、湯気の立った鮮やかな黄色になっていました。


おおーー!美味しそう~~!



今回用意した芋は、紅はるか、シルクスウィート、安納芋の3種類。

この紅はるかとシルクスウィートは、高畠で農業を営む しゃんくすろーどさんで購入したものです。


※しゃんくすろーどさんについては『【協力隊の高畠トライアル】仕事体験記(第4回目)』で取り上げています。記事はこちら↓




中にはまだ少し固めなものもあったけれど、ほとんどのものは柔らかく火が通っているものばかり。ちょっと不安だったけど、ちゃんと焼き芋になっていて嬉しいですな。


みんなで落ち葉に集まって、芋をわけあい、もぐもぐ。

自由に座って、好きな飲み物を飲み、ただただ焼いただけの芋を食べる。


とっても、自然に沿った、しぜんを生きてるなあと感じる時間。

ゆるくてほっこり、いろんな縛りが解かれていって、ほどけていく感じがいいなあ、大切だなぁと感じる空間でした。




~もっと遊びたい!という一言に感動~


お腹も満たされたところで片付けに入り、最後に一言づつ感想をいただきました。


「自然と一体になる感じがしてよかった」

「参加しているみんなと仲良くなれたし、楽しい時間を過ごせた」

「久々に動いたし、面白かった」


ここまでの準備は本当に大変だったけど、やってよかったなあと感じる言葉ばかり。

皆さん、心なしか顔が元気に健康になっている気が?する。


玄関でお見送りしたときには、


「まだ帰りたくない。もっとみんなと一緒にいたいよ」


そんな声が上がって、私は正直、驚きました。


このイベントに参加するまでに、他の参加者さんと町内のあちこちを巡り楽しんできたという時間を過ごしている人も。それであれば別れ際に寂しさを感じることはあるのでしょうが、このイベントを通してより人との関係が深まったからこそ、このタイミングでこうした気持ちが湧いたのだろうと思います。


そんなことを思ってくれているなんて…!私自身も、もうすっかり感動。

うう、嬉しい、すごい…っ。そういう気持ちになるっていうことが最高ですっ。


そのあとみんなで集合写真を撮り、解散。

イベントは無事に終了しました。




~終えてみて思うこと~


コンクリートでできた建物の中に籠り、電子機器をカタカタする日々。触れているものが無機質で、それでいて同じ姿勢ばかりで体は固くなる。私たちの普段の生活ってそうなりがちだ。


でも人は本来、この自然の中を生きている。

私たちはこの自然に生かされている。

おもいっきり、自然に浸って、自然に還る。

そういう時間を意図して作ってほしいものだなと思い、少しでもそんな時間になればと つくった企画です。


ツイスターに関して言えば、たった数回でアウトになっても、うっかり間違えても、接戦でぶつかり合っても、それはそれで楽しい。

たしかに対戦してはいるし、負けたらちょっとは悔しいけど、正直、そんな勝ち負けなどどうでもよくて、ただ純粋に遊びを楽しんでいる。


そして、こういうところでできたつながりは、感情とともに記憶に残る。

「あのとき、一緒に遊んだよね」再開すると、感情が蘇る。

確かなつながりができていく。


子どもになっちゃう、無邪気、夢中な大人の姿。

そういう大人の姿があることが大事だなって思っているし、大人こそ日常からそういう姿で生きていこうよと、そういう活力ある大人の姿をもっと増やしていこうよと思っているわけであります。


だからまずは……、


大人こそ、遊ぶべし!




~アイデアをカタチにするために【運営を振り返って】~


やっぱり全部自分でやるのは無理だなあ、と終了して間もなく思いました。


参加者の皆さんには企画に集中してもらいたいことを考えると、自分が先導していかなければならない場面もあるわけですし、あれもこれも全部自分では大変…。


私は午前中からばたばたと大忙しで、ツイスターはもちろん、焼き芋用に紙皿、ウエットティッシュ、あと、飲み物もあるからやかんとガスコンロに紙コップ…などなどイベントで使用するあれこれを集めて熱中のグラウンドまで運び、開始前から汗だくだくに。

季節は10月も終わる頃で肌寒いというのに(笑)


実は、校舎からグラウンドまでの落ち葉の運搬は建物2階に入居している企業の方に手伝ってもらってようやくできました。

また、ツイスターで使用したもみ殻と稲わらは、農家をしている知り合いの方から譲りうけたものですし、一人で集められたものではありません。


イベントの途中には、熱中小学校で事務局をしている長谷川さんが様子を見に顔を出してくれたので芋のお世話をお任せしていました。加えて、写真もお願いしました。

芋を気遣う余裕も写真を撮る余裕もありませんでしたから本当に助かりました。

同時進行で進めなければならないことにはやっぱり人手がいるのです。


アイデアは一人で出せても、カタチにするには他の人の力が必要だと身をもって感じました。

でもだからこそ、人を巻き込むからこそ、いいものができるんだろうなって思っています。

もっと人と関わり合いながら、企画づくりに精進していきます!


以上、レクキャンについての活動報告でした!


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それではまた別の記事で!お楽しみに~☆

   




 
 
 

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